物性基礎工学研究グループ (田仲研)
 

トポロジカル超伝導体とトポロジカル結晶超伝導体



トポロジカル超伝導体

 電子がクーパー対を形成すると、電子と正孔の間の混成が生じ、フェルミ面上にエネルギーギャップが開きます。 この状態は超伝導体と呼ばれており、多くの金属が低温で超伝導状態へと相転移することが知られています。 超伝導体の基底状態では、フェルミエネルギー以下の状態は完全に詰まっており、フェルミオン励起を作るのに有限のエネルギーが必要であるため、絶縁体と類似の状態が実現されています。 この類似性から、超伝導状態に対しても、トポロジカル絶縁体と同様に基底状態の波動関数のトポロジカル数がノンゼロである状態が実現でき、トポロジカル超伝導体と呼ばれています。 トポロジカル超伝導体は、その表面にマヨラナ励起と呼ばれる自分自身が反粒子となっているディラック励起を持つのが特徴です。


トポロジカル結晶超伝導体

 超伝導体を実現する物質は、その物質固有の結晶対称性を持っています。 この結晶対称性によって新たなトポロジカル数を導入することができます。 スピン縮退をしている通常の電子系では、トポロジカル超伝導体特有のマヨラナ励起はかならず対で現れ、 ディラック励起と同じ自由度を持つため、マヨラナ励起特有の性質を実証するのは難しいと考えられてきましたが、 結晶対称性を用いることで、マヨラナ励起特有の性質が検証可能であることが明らかになっています。



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2013 Tanaka Lab.