1. Topological spin-current in non-centrosymmetric superconductors,

Physical Review B, (Rapid Communications), Vol. 79, 060505_1-4,  2009,

Y. Tanaka, T. Yokoyama, A.V. Balatsky and N. Nagaosa

 

空間反転対称性の破れた超伝導体におけるアンドレーエフ束縛状態の解明は超伝導発現機構からも重要であるが、トポロジカル量子現象としても重要である。バルクでは準粒子励起にギャップのあいている超伝導状態の波動関数がそのまま真空とつながることができず、その結果金属状態すなわちアンドレーエフ束縛状態の形成とみなすことができるからである。空間反転対称性の破れた超伝導体(NCS超伝導体)においてスピン1重項のs波とスピン3重項のp波のギャップ関数がスピン軌道相互作用によって混ざっている状態で、アンドレーエフ束縛状態を計算した。アンドレーエフ束縛状態がスピン3重項のギャップ関数が大きいときに、ヘリカルエッジ状態として形成されることを明らかにした。s波のギャップがp波よりも小さい場合とp波よりも大きい場合の間では、いったんバルクのエネルギーギャップが閉じる量子相転移が存在する。2つの状態はトポロジカルに異なる状態と分類される。またこのヘリカルエッジ状態に起因したトポロジカルスピン流の存在を提案し、外部磁場に対する応答を明らかにした。この論文は、トポロジカル超伝導(バルクのギャップによってトポロジカルに保護された非自明なエッジ状態を持つ超伝導)の論文として注目されている。 [被引用件数34]