1. Theory of the proximity effect in junctions with unconventional superconductors

Physical Review Letters, Vol. 98, No. 3, 037003_1-4, 2007,

Y. Tanaka and A. A. Golubov.
 通常超伝導体の電子対の対称性はスピン1重項偶パリティ(s波d波など)とスピン3重項奇パリティ(p波f波など)に分類されることが知られている。しかし電子対は同一時刻に形成されるとは限らない。従来から良く知られている電子対は対波動関数を2電子の相対時間の違いを松原周波数表示した際に、偶関数となっている。しかし同時に奇関数となる電子対も存在しえる。その結果超伝導電子対はより一般的に(1)偶周波数スピン1重項偶パリティ(ESE)状態、(2)偶周波数スピン3重項奇パリティ(ETO)状態、(3)奇周波数スピン1重項奇パリティ(OSS)状態、(4)偶周波数スピン1重項偶パリティ(OTE)状態の4種類に分類される。 拡散伝導領域と超伝導接合の近接効果の研究は、私の研究以外はESE状態のスピン1重項s波状態に限られ、ESE状態のd波超伝導体あるいはETO状態のp波超伝導体の近接効果の理論(主要論文4)を私が提案したのはごく最近のことであった。(1)-(4)の超伝導体の示す近接効果の統一的理論はまったく存在していなかった。本論文において、超伝導近接効果の対称性に関する一般論を提案して、拡散伝導金属と上記の4種の超伝導状態の接合において拡散伝導領域に誘起される電子対の対称性の分類を行った。その結果、超伝導体がそれぞれESEETOOSOOTEの状態に属するときにその結果得られる常伝導体領域の電子対の波動関数の対称性は、ESEOTEESEOTE状態になることが明らかになった。主要論文4で明らかになった異常な超伝導近接効果の実体は、スピン3重項超伝導体の電子対が拡散伝導領域に侵入する際には、奇周波数状態になるということを解明した。(引用数58)。

2. Anomalous Josephson effect between even- and odd-frequency superconductors,
Physical Review Letters, Vol. 99, 037005_1-4, 2007, 
Y. Tanaka, A.A. Golubov, S. Kashiwaya and M. Ueda. 
通常超伝導体の電子対の対称性はスピン1重項偶パリティ(s波d波など)とスピン3重項奇パリティ(p波f波など)に分類されることが知られている。しかし電子対は同一時刻に形成されるとは限らない。従来から良く知られている電子対は対波動関数を2電子の相対時間の違いを松原周波数表示した際に、偶関数となっている。しかし同時に奇関数となる電子対も存在しえる。その結果超伝導電子対はより一般的に(1)偶周波数スピン1重項偶パリティ(ESE)状態、(2)偶周波数スピン3重項奇パリティ(ETO)状態、(3)奇周波数スピン1重項奇パリティ(OSS)状態、(4)偶周波数スピン1重項偶パリティ(OTE)状態の4種類に分類される。この論文の前半では、並進対称性の破れによって極めて一般的に偶周波数電子対から奇周波数電子対が得られることが示されている。背後にあるのはフェルミディラック統計である。その結果、たとえば界面や接合に誘起されるアンドレーエフ束縛状態は、奇周波数電子対として表わされることがあきらかになった。また奇周波数超伝導ギャップ関数と偶周波数超伝導体ギャップ関数との間のジョセフソン結合に異常が現れることが示された。 [引用数35]